<施策・機関の概要>
自立援助ホームとは、児童福祉法に定められた入所施設で、義務教育を終了したがいまだ社会的自立ができていない20歳未満の子どもを対象としています。共同生活をしながら、就職先の開拓や日常生活上の相談等の援助をすることにより、社会的自立を支援するための施設です。児童養護施設等を退所した子どもやその他児童相談所が必要と認めた子どもが入所します。2012年4月現在、全国に83か所あります。
<Q&A>
Q1.入所はどこに希望するのですか。 入所を希望する方は、児童相談所に申し込みをします。自立援助ホームを通して申し込みをすることもできます。児童相談所で面接や判定を受けて、必要と認められれば入所となります。入所する前に児童相談所の一時保護所で生活する場合もあります。
Q2.入所するまでにどんなことをすればいいですか。 入所する前には、入所を予定する施設を見学して面接を受けます。施設で一緒に生活する気持ちがあるかどうか、本人の意思が重視されます。その後、2~3日の体験入所をした結果、正式に入所するかどうかを本人が自分で決めます。
Q3.費用はかかりますか。 本人の収入に応じた費用がかかりますが、子どもの場合にはほとんど収入がないため、費用を徴収されることはあまり多くありません。そのほかに、生活費として施設によって決められたお金を支払います。月3万円としている施設が多いです。本人が働いて収入を得られれば、その中から支払います。
Q4.健康保険はどうなるのですか。 本人の名前で、国民健康保険に加入します。施設のある市区町村で加入します。
Q5.仕事はどうやって探すのですか。 施設の職員が手伝ってくれます。ハローワークに行ったり、アルバイト情報誌を見て探したりしながら、本人にあった仕事を一緒に探してくれます。
Q6.毎日の生活はどのように過ごしますか。 仕事をしながら自立することを目指す施設ですから、それぞれの仕事時間に合わせて、遅刻せずに仕事に出かけます。仕事から帰ってきたら、施設内でくつろいで過ごし、入所している仲間との交流もします。食事は施設で用意します。洗濯や掃除など、自分の身の回りのことは自分ですることとなります。施設の職員や入所している仲間とのコミュニケーションを大切にしています。仕事の悩み、人間関係の悩み、生活上の悩み、将来の悩みなど何でも職員と相談することができます。
Q7.決まりはありますか。 共同で生活する仲間同士が気持ちよく生活できるように、施設でいくつかのルールを決めています。仕事を続けて自立することが目的ですから、ルールを守って生活することになります。
Q8.入所期間はどのくらいですか。 人によって違いますが、おおむね半年から1年間くらい入所し、仕事が定着して自立できるお金がたまれば退所します。退所後は、アパートを借りるなどして自立した生活を始めます。退所後も施設はいつでも相談に乗ってくれます。